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柳澤 宏司; 大野 秋男; 會澤 栄寿
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(5), p.499 - 505, 2002/05
被引用回数:4 パーセンタイル:29.25(Nuclear Science & Technology)臨界事故条件下の短寿命核分裂生成物(FP)の線による線量評価のために、線照射線量率の時間変化を過渡臨界実験装置(TRACY)において実験的に定量した。データは1.50から2.93$の範囲の反応度投入によって取得した。実験結果より、初期出力バーストを含めた全照射線量に対する短寿命FPからの線の寄与は15から17%と評価された。このため、線量評価上FPの寄与は無視できない。解析結果からは、モンテカルロコードMCNP4Bと最新のFP崩壊データであるJENDL FP Decay Data File 2000に基づく光子源によって計算した短寿命FPからの線照射線量率は実験結果と良好な一致を示すことがわかった。しかし、光子源をORIGEN2コードで求めた場合には照射線量率は極度に過小評価した。これは、ORIGEN2コード付属の光子データベースにおいて主要な短寿命FP核種のエネルギー依存光子放出率のデータが欠落していることによる。また、この過小評価は初期バースト後1000秒以下の時間において生じることが確認された。
佐藤 達彦; 藤井 克年; 村山 卓; 坂本 幸夫; 山口 恭弘; 佐藤 行雄*; 相馬 信行*; 藤崎 登*; 原 聡*; 相川 行雄*; et al.
JAERI-Tech 2002-028, 20 Pages, 2002/03
東京消防庁は、臨界事故等の放射線災害時の救助活動にも適応可能な、放射線遮へい機能を有する特殊災害対策車輌を設計・製作した。しかし、この車輌ボディに用いた複合遮へい体により中性子または線の線量がどの程度減衰されるか(線量減衰率)は、近似法を用いて簡易に評価したのみで、より精度の高い評価が必要とされていた。日本原子力研究所は、東京消防庁からの依頼により、この複合遮へい体の性能に関する詳細な評価を行った。評価は、放射線輸送計算コードMCNP4Bを用いたシミュレーションにより行った。また、車輌の側面及び背面に用いた遮へい体の試験体による線量減衰率の測定を行うことにより、計算結果の信頼性を確認した。この結果、最も厚い遮へい体の場合、中性子線源からの線量を10%程度に、線源からの線量を25%程度に減衰させることが明らかとなった。これは、近似法を用いて簡易に評価した結果とほぼ一致しており、特殊災害対策車は期待されている遮へい性能を有することが明らかとなった。
柳澤 宏司; 大野 秋男
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(1), p.76 - 81, 2002/01
被引用回数:3 パーセンタイル:23.41(Nuclear Science & Technology)過渡臨界実験装置(TRACY)の水反射及び裸の体系の出力バースト実験における中性子検出時間遅れを理解するために、連続エネルギーモンテカルロコードMCNP4Bを用いて、核分裂電離箱によって検出される出力時間変化の数値シミュレーションを行った。シミュレーションによって、初期出力バーストにおいて炉心で発生した出力は裸体系よりも水反射体系のほうが早く検出されることがわかった。この差は、炉心タンクを取り巻く水反射体がコンクリート壁、床などの構造物に向かって飛行する中性子の遮蔽として働き、壁及び床から核分裂電離箱へ入射する中性子の検出確率を低下させ、中性子検出をより早く終了させるためであり、これにより、炉心の中性子放出から検出までの経過時間が短くなる。しかし、水反射体系と裸体系の遅れ時間の差は小さく、約1ms以内であった。遅れ時間の差による逆炉周期の違いも小さいため、フィードバック反応度の評価には大きく影響しないと考えられる。
曽野 浩樹; 柳澤 宏司; 大野 秋男; 小嶋 拓治; 空増 昇*
Nuclear Science and Engineering, 139(2), p.209 - 220, 2001/10
被引用回数:7 パーセンタイル:48.68(Nuclear Science & Technology)臨界事故条件下での人体の中性子及び線吸収線量を評価するために、高分子アラニン線量計とホウ酸リチウムを用いた熱蛍光線量計の二種類の組織等価線量計を10%濃縮硝酸ウラニル水溶液を用いた原研TRACYでの実験に適用した。この実験では、反応度添加条件を変えて五種類の臨界事故模擬実験を行った。高分子アラニン線量計を用いて1.5から1600Gyまでの中性子と線を合わせた吸収線量の測定に成功した。またホウ酸リチウム線量計により1から900Gyまでの線の吸収線量を測定することができた。さらに、反応度添加条件が異なっていても、線量は積分出力に比例することが確認された。ホウ酸リチウムの線に対する感度がアラニンとほぼ同じであるため、中性子線量は複雑な補正なしにアラニン線量計による中性子と線の吸収線量からホウ酸リチウム線量計による線吸収線量を差し引くことにより容易に評価することができた。MCNP4Bを用いた解析結果として、吸収線量の計算値は測定値と95%信頼区間の範囲内で一致し、過渡時の中性子及び線吸収線量の評価に十分適用できることを示した。
柳澤 宏司; 大野 秋男
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(9), p.804 - 806, 2001/09
被引用回数:2 パーセンタイル:19.66(Nuclear Science & Technology)反応度の投入によって生じる過渡的な出力を正確に測定するためには、出力測定に用いる検出器の時間応答によって生じる遅れを考慮する必要がある。時間応答は、炉心から検出器までの中性子の飛行時間及びコンクリート壁等による中性子の熱化に依存するため、TRACY炉室内での核分裂検出器の位置により時間遅れが大きく変わることが予想される。このため、モンテカルロコードを用いた計算によって時間遅れの検出器位置依存性を評価した。この結果、TRACY炉室内では、炉心タンク表面から100cm以上離れると時間遅れによる相対出力が大きく変化し、相対出力及びフィードバック反応度の評価に与える可能性があることが確認された。また、時間遅れに関する補正をしないで、正確な相対出力を測定するためには、核分裂検出器を炉心タンクから10cm以内に設置する必要があることが示された。
柳澤 宏司; 大野 秋男; 小川 和彦; 會澤 栄寿; 横山 光隆*
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(8), p.591 - 599, 2001/08
被引用回数:6 パーセンタイル:44.09(Nuclear Science & Technology)反応度の投入によって生じる過渡的な出力を正確に測定するために、過渡臨界実験装置(TRACY)の初期出力バーストにおいてマイクロ核分裂電離箱による熱中性子検出の時間遅れを実験的に確認した。実験では、核分裂電離箱とともにTRACY実験用に新たに設計製作した高速応答線電離箱を用いて相対出力を測定した。実験結果として、核分裂電離箱による出力は出力上昇時において線電離箱による出力よりも約4ms遅れて観測され、この遅れ時間は出力ピーク後に拡大した。観測された時間遅れを詳しく理解するために、MCNP4Bコードを用いて時間依存の解析を行った。解析では、核分裂電離箱による中性子検出の時間応答を計算し、これを核分裂電離箱による相対出力のシミュレーションに用いた。解析の結果、シミュレーションによる出力は、測定された出力と良好な一致を示し、核分裂電離箱の時間応答によって、観測された時間遅れが完全に理解できることが確認された。この時間応答を用いることによって、核分裂電離箱による検出の遅れ時間を初期バーストのみならず実験継続時間全体について補正することができる。
箭竹 陽一*; 久米 悦雄; 川井 渉*; 根本 俊行*; 川崎 信夫*; 足立 将晶*; 石附 茂*; 小笠原 忍*
JAERI-Data/Code 2000-038, 57 Pages, 2000/12
本報告書は、平成11年度に計算科学技術推進センター情報システム管理課で行った原子力コードの高速化作業のうち、Paragonにおけるスカラ並列化作業部分について記述したものである。原子力コードの高速化作業は、平成11年度に18件行われた。これらの作業内容は、今後同種の作業を行ううえでの参考となりうるよう、作業を大別して「ベクトル/並列化編」,「スカラ並列化編」及び「移植編」の3分冊にまとめた。本報告書の「スカラ並列化編」では、高エネルギー核子・中間子輸送計算コードNMTC、ブラソフプラズマシミュレーションコードDA-VLASOV及び中性子・光子結合モンテカルロ輸送計算コードMCNP4B2を対象に実施したParagon向けのスカラ並列化作業について記述している。
小林 穣*
JAERI-Data/Code 2000-022, p.85 - 0, 2000/03
日本原子力研究所計算科学技術推進センター(CCSE)では、これまで原子力分野の典型的なコードから構成されている並列ベンチマーク・テスト(BMT)コードを開発・整備してきている。これらのコード群は、計算機の性能を評価するのに有効であり、また利用者が性能評価結果を参照しながら類似コードを並列化することも可能である。CCSEで開発・登録されているBMTコードは数値計算法により分類されており、分子動力学、PIC法、有限差分法及び有限要素法コードである。今回、モンテカルロ法のコードが新たに並列BMTコードに追加された。モンテカルロ法の並列BMTコードのもととなるコードは原子力分やの粒子輸送問題で広く使用されているMCNPである。最新版であるMCNP4BのPVM版をもとにして、MPI版を作成し、原研内の4種類のスカラー並列計算機で性能測定を実施した。さらに、MPI版MCPN4Bをもとに、モンテカルロ法を用いた並列BMTコードの開発を行った。本コードは、解析対象により臨界計算と固定源問題の2種類用意している。
箭竹 陽一*; 足立 将晶*; 久米 悦雄; 川井 渉*; 川崎 信夫*; 根本 俊行*; 石附 茂*; 小笠原 忍*
JAERI-Data/Code 2000-016, p.43 - 0, 2000/03
本研究書は、平成10年度に情報システム管理課で行った原子力コードの高速化作業のうち、Paragonにおけるスカラ並列作業部分について記述したものである。原子力コードの高速化作業は、平成10年度に12件行われた。これら作業内容は大別して「ベクトル/並列化編」、「スカラ並列化編」及び「移植編」の3分冊にまとめた。本報告書の「スカラ並列化編」では、連続エネルギー粒子輸送モンテカルロコードMCNP4B2、連続エネルギー及び多群モデルモンテカルロコードMVP/GMVP及び光量子による固体溶融蒸発シミュレーションコードPHCIPを対象に実施したParagon向けのスカラ並列化作業について記述した。
今野 力; 前川 藤夫; 和田 政行*; 中島 宏; 小迫 和明*
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.187 - 191, 2000/03
原研高崎研TIARAで行われたp-Li準単色中性子源(43MeV,68MeV)を用いた鉄、コンクリート遮蔽実験の解析をLA150核データライブラリーを用いてMCNP4BとDORT3.1で行い、LA150自身の精度とルジャンドル展開をした多群ライブラリーを用いたSn計算の問題点を検討した。MCNP,DORT用のライブラリーはNJOYコードで作成した。多群ライブラリーは0.5MeVから149.5MeVまでを1MeV間隔にした群構造でP近似を採用した。また、この多群ライブラリーからMCNP用のルジャンドル近似をしていない多群ライブラリーも作成し、それを用いたMCNP計算も行った。10MeV以上の中性子スペクトルに関する実験と計算の比較から、LA150の鉄、コンクリートに含まれる核種のある核種の弾性散乱断面積が大きすぎる可能性があること、また、P近似の多群ライブラリーは自群散乱の前方性が弱く、それを用いたDORT計算はMCNP計算よりも20%以上も小さくなることがわかった。
小林 穣*; 樋口 健二
Mathematics and Computation, Reactor Physics and Environmental Analysis in Nuclear Applications, 1, p.371 - 378, 1999/00
日本原子力研究所計算科学技術推進センター(CCSE)では原子力分野で典型的なコードから構成されている並列ベンチマーチテスト(BMT)コードを開発・整備している。これらのコード群は、計算機性能を見積もったり、利用者自身が自分自身のコードを並列化する際のガイダンスとして活用したりすることが可能である。数値解法で分類するとCCSEで開発・記録されているBMTコード群は分子動力学、PIC法、有限差分法及び有限要素法のコードである。モンテカルロ法のコードが新たに並列BMTコード群に追加された。本論文では、並列化された粒子輸送モンテカルロコードであるMCNP4B-BMTの開発及びCCSEに設置されている3種類のスカラー並列計算機での性能結果について述べる。
三浦 俊正*; 石田 紀久; 平尾 好弘*
JAERI-Tech 98-030, 38 Pages, 1998/08
改良舶用炉MRXでは炉外核計装用中性子検出器を格納容器外側から原子炉容器周辺の所定の位置まで挿入するため検出器案内管を配置する。案内管は遮蔽欠損部なので放射線の透過やストリーミングのため格納容器外側の線量率を高める原因となる。そこで案内管部の最適遮蔽設計に資することを目的として同部分の遮蔽計算を行った。計算には二次元輸送計算コードとモンテカルロ計算コードの接続計算手法を用いた。ストリーミングに関するモンテカルロ計算では統計精度をあげるため案内管の近傍のみを解析した。この方法の信頼性はJRR-4における実験を解析することにより確かめた。MRXの遮蔽計算の結果、案内管出口での線量率は設計基準に近い値であった。線量率を下げるには案内管は線源部が直視できないように湾曲させればよいことが明らかとなった。